日本学術振興会 科学研究費補助金基盤研究（Ａ）
ディジタルアーカイブ間の複合的・横断的連携によるコンテンツの利活用性高度化の研究
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研究目標
1. ディジタルアーカイブの横断的・複合的利用技術
一枚の写真や文書単位でアクセスできることはディジタルアーカイブの長所である一方、論理的・意味的に集約されたグループ単位でのアクセスができないと、アーカイブの内容や利用方法を知らない利用者にとっては、検索されるリソースが多くなるばかりでかえって利用性の低下の原因となることが少なくありません。
本研究では、時空間情報、関連主体(エージェント)情報、主題情報等に基づくアーカイブ横断的なメタデータ分析を行い、アーカイブ内およびアーカイブ横断的にリソースをグループ化(集約)してアクセス性向上を図るためのメタデータの特徴抽出やそのための技術開発を行っています。
2. ディジタルアーカイブとコミュニティの記憶の結び付け技術
ディジタルアーカイブによってコミュニティの記憶を留めるには、アーカイブのリソース同士、あるいはアーカイブと自治体ページやWikipediaなどのWeb情報資源との間での時空間情報や意味内容、コンテキスト等による関係付けが重要です。
本研究では、基本的なメタデータの他、地域に依存した表現や名前等、機械的な抽出が難しいものの扱いのために Crowdsourcing技術、Linked Data技術を利用して意味内容依存、コミュニティ依存のリンキングの手法を開発しています。
3. コミュニティ指向のディジタルアーカイブの利活用支援手法
ディジタルアーカイブの利活用においては、地域の図書館などにおける利活用支援が期待されています。そのため地域の図書館のディジタルアーカイブに対する意識、構築・維持管理能力など、それぞれの地域や図書館にあったディジタルアーカイブ利活用支援手法が必要になります。
その環境に適したディジタルアーカイブの利活用支援手法と環境の形成方法を研究する。また、アーカイブされた記録資料を利用したマンガ制作等によってアーカイブの利活用性向上に関する実証的な研究を進めています。
